ジャッキアップに伴うスラブの沈下・隆起監視システム導入インタビュー

大林・鉄建・大成・大和小田急建設共同企業体様 ワイヤレス沈下センサー【ワイモス】導入インタビュー
お客様
大林鉄建・大成・大和小田急建設共同企業体
大曽根工事長(左) 加藤様(右)
導入商品
ワイヤレス沈下センサー
【ワイモス】
システム稼働期間
2015年1月~2015年8月
現 場
新宿駅
工事名称
新宿基盤整備上部躯体工事
工事概要
隣接する新築ビルの張り出し部分に既設の床をジャッキアップで乗せる、スラブ受け替え工事におけるスラブの沈下・隆起の監視
計測風景
受光センサーと回転レーザー
受光センサー
表示パネル

――まずは工事の概要とどういう作業にシステムを使用されたかをお聞かせください。

この現場はJR新宿駅の南口側の山手線から埼京線の軌道上にバスやタクシーのターミナルビルを建設するという工事です。
JVは違いますが、この建物の東側も同じJR東日本が発注した高層ビルの新築現場でした。その建物との連結箇所において、ターミナルビルの床面(スラブ)を一時的に持ち上げ、高層ビルの張り出し部分に乗せるという受け替え作業において、ワイモスを使用させていただきました。

――当システムを導入したきっかけを教えてください。

受け替え工事を行うスラブは埼京線の天井なので、スラブのジャッキアップは終電が出てから始発までの線路閉鎖している短い時間の中で、しかも建築限界に影響がないようシビアな管理が要求されておりました。
使用する11本のジャッキがどれだけ変化しているか、現在の正確な高さをリアルタイムに把握できる計測システムはないかとJVの技研に相談し、候補に挙がった計測ネットサービスに声をかけたのが始まりです。

――当システムを選定した理由をお聞かせください。

最初の打ち合わせの際に、わざわざ実機を持参してデモしてくれたことが心象として非常に良かったと思います。
どんな計測システムかはカタログやホームページを見て大体のイメージは持っていたのですが、計測機自体が確認できて、0.1mm単位の変動量をリアルタイムに、しかも正確に把握できるということが確認できたことで、このシステムなら今回の要求事項を満足できるという印象を持ちました。
また他に検討していた他社のシステムと比べ、導入費用が安かったことやこちらが要求したカスタマイズに関する対応なども決定の要因となりました。

――ワイモスはどういった場面で役立ちましたか?

ジャッキアップは人間がジャッキを手動で操作しますが、一回のストロークで約0.2mm上がるので、各所のジャッキを均等に上げるために、ワイモスの計測結果が非常に重要な役割を果たしました。
ジャッキの誘導責任者は、刻々と変わるスラブの高さ変化を見ながら、どのジャッキを上げて、どれを停止するか、的確に指示ができたのはワイモスのお蔭であったことは間違いなかったと思います。
しかも短い時間の中でスピーディにできたことは、立ち会っていたJR東日本の監督員にとっても印象が良かったのではないかと思います。

――その時の精度はいかがでしたか?

最終的にはレベルでワイモスの計測が正しいことを確認しました。ただレベルは1mm単位ですから、ワイモスの方が0.1mm単位で高精度に計測できていると感じました。 0.数mmのわずかな上下操作におけるジャッキの微妙な操作指示もワイモスが正確に計測できていたことで実現できたと思います。

――大勢の方がジャッキアップに立ち会っていたと思いますがいかがでしたか?

この現場の職員だけでなく、高層ビルの職員、本社や技研から、もちろんJR東日本の方もいましたので、計測結果を大型LEDパネルに表示し、多くの人たちが刻々と変化する計測結果を確認できたのは非常に良かったと感じました。

――計測に関し、苦労したことやトラブルはありましたか?

計測はジャッキアップ、ジャッキダウンの際だけでなく、完全に連結されるまでの延べ9か月近くスラブを監視する目的で計測を行いました。その間、回転レーザーと受光器を遮ってしまうと計測ができなくなってしまうので、諸々の作業の中でレーザーを遮らないよう配慮することが結構大変でした。
管理値を超えた場合には、事務所に設置したパトライトが回り、警報メールが携帯電話に来るのですが、計測機器自体の電源を落としてしまったことやレーザーの遮断に伴う誤報が何回かあり、その都度システムを改良し、誤報が出ないよう改善をしてもらいました。

――色々アイデアを出していただいたと開発担当からお聞きしています。

管理値を超えた際の警報の出し方やデータ表示の更新速度など、こちらの要望を伝え、システムに盛り込んでいただきました。
警報メールに関しては、最初からの要望として対応してもらいましたが、この機能のお蔭で現場を離れていても24時間監視をしていることとなり、計測自体の安心感が増したと思います。

――ワイモスの使いやすかったところ、使いにくかったところはありますか?

慣れたのもありますが、非常に使いやすく、わかりやすいシステムだったと思います。事務所においても現在の計測状況が常に確認できた上で計測の調整等も容易にできるシステムであったことで非常に助かりました。
ただ、変位を表す経時グラフが更新ボタンを押さないと現在の状態が確認できなかった点は、自動更新してほしかったですね。

――スタッフの対応・技術面はどうでしたか?

設置当初より、しっかり計画してもらったのでスラブの高さが設置位置によってまちまちだったり、途中仮設構台を設置したりしましたが、不備なくしっかり設置され、9か月間問題なく動作したと思います。
設置中にも警報が出た時や電源切替等の際は現場に来てもらったり、遠隔で計測の確認や変更など適切に対応していただき非常に助かりました。

――他に何か気づいたことはありましたか?

計測期間中に何度か地震がありましたが、この建物が確かに揺れたという痕跡が計測結果にしっかりと残っていて、このシステムの感度の良さに改めて感心させられました。
計測を終えて感じるのは、設置から製品開発、システム開発をトータルにやっている会社であり、サービスを提供してもらったことで安心し、信頼して任せることができたのだと思います。
また、今後の現場でも今回のように高さをシビアに管理する必要が生じた場合には、このワイモスをぜひ使いたいと思っています。

――ありがとうございました。
こちらこそ、よろしくお願い致します。
どうもありがとうございました。
取材日:2015/8/21

ワイヤレス沈下センサー【ワイモス】

ワイヤレス沈下センサー【ワイモス】
高精度のワイヤレス式沈下センサーと回転レーザーレベルを用いて、近接工事等の影響による沈下・隆起状況を計測します。無線通信で変位値データをリアルタイムに表示します。
※ワイモスならびにリキムスは、東日本旅客鉄道株式会社と共同開発した計測システムです。
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